グレープフルーツだけじゃない?血圧の薬と柑橘類の飲み合わせ
「血圧の薬を飲んでいると、グレープフルーツは食べてはいけない」
聞いたことがある方も多いと思います。
しかし実際には、注意したいのはグレープフルーツだけではありません。
一部の柑橘類には**「フラノクマリン類」**という成分が含まれており、ニフェジピンなど一部の薬の効き方を強めてしまうことがあります。
今回は、血圧のお薬と柑橘類の関係について薬剤師の視点からわかりやすく説明します。
なぜグレープフルーツが薬に影響するの?
グレープフルーツなどに含まれるフラノクマリン類は、小腸に存在する薬物代謝酵素「CYP3A4」の働きを阻害します。
すると、本来は小腸などで代謝される薬が分解されにくくなり、体内に入る薬の量が増えて、血中濃度が高くなることがあります。 [gmc.kumamoto.jp], [nakamura-heart.com]
その結果、一部のカルシウム拮抗薬では、
血圧が下がりすぎる
めまい・ふらつき
立ちくらみ
動悸
などが起こる可能性があります。 [gmc.kumamoto.jp], [nakamura-heart.com]
ニフェジピンを服用している方は特に注意
代表的なカルシウム拮抗薬の一つがニフェジピンです。
ニフェジピンは「アダラート」などの商品名でも使用されています。グレープフルーツによる影響を受けることがある薬として挙げられています。 [gmc.kumamoto.jp]
ただし、同じ「血圧の薬」でもグレープフルーツから受ける影響は薬によって異なります。
「降圧薬を飲んでいるから柑橘類は全部ダメ」というわけではありません。 [nakamura-heart.com]
グレープフルーツ以外にも注意したい柑橘類
相互作用に注意したいもの
グレープフルーツ
夏ミカン
ダイダイ
サワーオレンジ
ブンタン(ザボン)
スウィーティー
ハッサク
晩白柚(バンペイユ)
金柑
ライム
絹皮(安藤みかん) など
比較的相互作用の心配が少ないもの
温州みかん
カボス
バレンシアオレンジ
マンダリンオレンジ
ネーブル
日向夏
レモン
ゆず など
「薬と時間を空ければ大丈夫」は要注意
ここはとても大切なポイントです。
「朝にグレープフルーツを食べて、夜に薬を飲めば大丈夫」「薬を飲んでから数時間空ければ食べても大丈夫」
とは限りません。
フラノクマリンによるCYP3A4への影響は長時間続くことがあり、24~72時間程度持続する場合があるとされています。したがって、単純に服薬時間と食べる時間を数時間ずらすだけでは、相互作用を十分回避できない可能性があります。 [nakamura-heart.com], [gmc.kumamoto.jp]
対象となる薬を服用している間は、自己判断で時間を調節して食べるのではなく、医師または薬剤師に確認してください。
ジュースやマーマレードも注意
注意するのは生の果物だけではありません。
ミックスジュースなどを購入するときも、原材料表示を確認しておくと安心です。 [nakamura-heart.com]
間違えて食べてしまったら?
まず、自己判断で薬を中止したり、服用量を減らしたりしないようにしてください。
摂取後に、
めまい
強いふらつき
立ちくらみ
動悸
強い脱力感
など気になる症状が現れた場合には、医療機関へ相談してください。 [gmc.kumamoto.jp]
相談するときには、
「どの薬を服用しているか」「何を、どのくらい食べた(飲んだ)か」
を伝えると状況を判断しやすくなります。
症状がなくても、服用している薬との相互作用が心配な場合は、かかりつけの医師または薬剤師へ確認してください。 [gmc.kumamoto.jp]
まとめ
「血圧の薬を飲んでいるから、みかんもオレンジも全部食べられない」というわけではありません。
大切なのは、
①自分が服用している薬を確認する
②フラノクマリンを含む食品との相互作用を確認する③分からない場合は自己判断せず薬剤師に相談する
ことです。
特にニフェジピンなど一部のカルシウム拮抗薬を服用している場合、グレープフルーツだけではなく、スウィーティー、ブンタン、晩白柚などにも注意が必要になる場合があります。 [oici.jp], [gmc.kumamoto.jp]
徳之島にもさまざまな柑橘類があります。
「この果物は食べても大丈夫?」「自分の血圧の薬は影響を受ける?」
と迷ったときは、どうぞ薬剤師にご相談ください。
補足)
同じカルシウム拮抗剤でもアムロジピンはグレープフルーツの影響は軽微です。
主なポイント
添付文書の記載: アムロジピン(商品名:ノルバスク、アムロジン等)の添付文書には、降圧作用が増強されるおそれがあるため「同時服用をしないように注意すること」と記載されています。 [1]
影響の大きさ: グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類が小腸の酵素(CYP3A4)を阻害しますが、アムロジピンはもともとバイオアベイラビリティが高いため、血中濃度の上昇は10〜16%程度と他のカルシウム拮抗薬(フェロジピンやニフェジピンなど)に比べて小さいと報告されています。 [1, 2, 3]
臨床的なリスク: わずかに血中濃度が上がる可能性はあるものの、通常のグラス1杯程度のジュースであれば臨床上ほとんど問題にならないとされることが多いです。ただし、大量に飲むことや、体調によって血圧が下がりすぎるリスク(めまいやふらつき等)を完全にゼロにはできません。 [1, 2]
飲む場合の注意: 「数時間空ければ大丈夫」ということはなく、フラノクマリン類による酵素阻害は数日間持続します。安全のためには、水または白湯で服用するのが最も確実です



コメント