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めまいで使われる漢方3つの違い


五苓散・半夏白朮天麻湯・当帰芍薬散をやさしく解説



「めまいに漢方が使われることがあると聞いたけれど、どれも同じに見える」「ツムラ17、ツムラ37、ツムラ23って何が違うの?」そんな疑問をお持ちの方へ、今回はめまいで比較的よく話題になる3つの漢方薬五苓散(ツムラ17)半夏白朮天麻湯(ツムラ37)当帰芍薬散(ツムラ23)の違いを、できるだけわかりやすくまとめます。漢方は「どれが一番強いか」で選ぶものではなく、その方の体質や、一緒に出ている症状によって考え方が変わります。添付文書やツムラの解説でも、それぞれの処方に「向くタイプ」が明確に示されています。


漢方では、めまいをどう考えるの?

漢方では、めまいは単に「耳の症状」や「脳の症状」とだけ見るのではなく、体全体のバランスの乱れとして考えることがあります。特に、ツムラの「めまいと漢方薬」では、めまいに関係する考え方として水分のめぐりの乱れ胃腸の弱り冷えなどが整理されています。また、五苓散は「水分の偏在を調整する代表的な利水剤」、半夏白朮天麻湯は「胃腸が弱く、冷えがある気虚の場合」、当帰芍薬散は「冷え・貧血傾向・むくみ・婦人科症状」と結び付けて説明しやすい処方です。

つまり、同じめまいでも、

  • 水分のめぐりが悪いタイプ

  • 胃腸が弱く、冷えや疲れやすさを伴うタイプ

  • 冷えや貧血傾向、月経や更年期の不調を伴うタイプ


    では、考える漢方が変わることがあります。



1.五苓散(ツムラ17)――「水滞向け」と考えやすい漢方

五苓散は、添付文書では**「口渇、尿量減少するものの次の諸症:浮腫、悪心、嘔吐、めまい、胃内停水、頭痛など」**とされています。つまり、めまいだけを見るのではなく、のどが渇くのに尿が少ないむくみやすい吐き気があるなど、水分のめぐりの乱れを思わせる症状が一緒にあるかどうかが大切なポイントになります。

ツムラの解説では、五苓散は「代表的な利水剤」とされ、天候が悪化した時のめまいや頭痛に良い適応となると紹介されています。さらに、使用目標として「口渇ならびに尿利減少を主目標として用いる」と整理され、浮腫、悪心、嘔吐、頭痛、めまいなどを伴う場合に考えやすいとされています。

患者さん向けにやさしく表現すると、五苓散は「体の中の水のバランスが崩れている時に考える漢方」と説明しやすいです。たとえば、

  • 雨の日や台風前にめまいが出やすい

  • むくみやすい

  • 吐き気を伴う

  • のどが渇くのに尿が少ない


    という方では、五苓散が候補に上がることがあります。









2.半夏白朮天麻湯(ツムラ37)――「気虚向け」と考えやすい漢方

半夏白朮天麻湯は、添付文書では**「胃腸虚弱で下肢が冷え、めまい、頭痛などがある者」**に用いるとされています。ここで大切なのは、めまいだけではなく、胃腸が弱い冷えやすい疲れやすいという体質面です。

ツムラの「めまいと漢方薬」では、半夏白朮天麻湯は**「胃腸が弱く、冷えがある気虚の場合には用いる」**とされ、使用目標としては「比較的体力の低下した胃腸虚弱な人が、冷え症で、持続性のあまり激しくない頭痛、頭重感、めまいなどを訴える場合」とされています。また、悪心、嘔吐、食欲不振、全身倦怠感を伴う場合や、心窩部の振水音が参考になると説明されています。

このため、患者さん向けには、半夏白朮天麻湯は「胃腸が弱く、冷えやすく、疲れやすい方のめまいに考える漢方」と紹介しやすいです。具体的には、

  • 食欲が落ちやすい

  • 体がだるい

  • 冷えやすい

  • 頭が重い感じがする

  • ふわふわしためまいが続く


    というような方に、体質と症状が合えば候補になることがあります。



3.当帰芍薬散(ツムラ23)――「血虚・冷え向け」と考えやすい漢方

当帰芍薬散は、添付文書では**「筋肉が全体に軟弱で疲労しやすく、腰脚の冷えやすいものの次の諸症:貧血、倦怠感、更年期障害(頭重、頭痛、めまい、肩こり等)、月経不順、月経困難…」**とされています。つまり、めまい単独よりも、冷え、疲れやすさ、貧血傾向、月経や更年期の不調などが一緒に見られるタイプで考えやすい処方です。

ツムラのOTC製品情報でも、当帰芍薬散は**「冷え症でむくみやすい方に」「貧血の傾向があり、疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるもの」**に用いると整理されています。そこでは、漢方的に「血」を補い、「水」をめぐらせることで、生理不順や足腰の冷え症、むくみなどを改善すると説明されています。

患者さん向けには、当帰芍薬散は「冷えや貧血傾向があり、特に女性の不調と一緒に出るめまいに考える漢方」と伝えるとわかりやすいでしょう。たとえば、

  • 立ちくらみしやすい

  • むくみやすい

  • 肩こりや頭重感がある

  • 月経不順や月経痛がある

  • 更年期の不調と一緒にめまいが出る


    という方では候補に上がることがあります。










3つを簡単に比べるとどう違う?

患者さん向けに一言でまとめるなら、次のように整理するとわかりやすいです。

  • 五苓散(ツムラ17)水滞向け→ のどの渇き、尿量減少、むくみ、吐き気、天候で悪くなるめまいがヒント。

  • 半夏白朮天麻湯(ツムラ37)気虚向け→ 胃腸虚弱、冷え、食欲不振、疲れやすさ、頭重感を伴うめまいがヒント。

  • 当帰芍薬散(ツムラ23)血虚・冷え向け→ 冷え、貧血傾向、むくみ、月経や更年期の不調を伴うめまいがヒント。

同じめまいでも、「水っぽい不調」が目立つのか、「胃腸の弱りと冷え」が目立つのか、「冷えや血の不足、婦人科症状」が目立つのかで整理すると、違いが見えやすくなります。



副作用や注意点も知っておきましょう

漢方薬は比較的やさしい印象を持たれやすいですが、体質に合わなければ不調が出ることがあります。添付文書では、

  • 五苓散:発疹、発赤、そう痒、肝機能異常など

  • 半夏白朮天麻湯:発疹、蕁麻疹などの過敏症、湿疹・皮膚炎の悪化に注意

  • 当帰芍薬散:発疹、そう痒、肝機能異常、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢など


    が示されています。

また、漢方は他の漢方薬との併用で生薬が重なることもあるため、自己判断でいくつも組み合わせるのは避けたいところです。特に、妊娠中・授乳中の方、持病のある方、他のお薬を飲んでいる方は、医師や薬剤師に相談のうえ使用することが大切です。各添付文書でも、妊婦・授乳婦・小児・高齢者での注意が記載されています。

めまいがある時、受診を急いだ方がよい症状

漢方の話とは別に、めまいの中には早めの受診が必要なケースがあります。たとえば、

  • 突然とても強いめまいが出た

  • ろれつが回らない

  • 手足のしびれや力の入りにくさがある

  • 激しい頭痛を伴う

  • 強い耳鳴りや難聴がある


    といった場合は、自己判断せず、早めに医療機関に相談することが大切です。今回の資料は漢方の一般的な整理であり、診断そのものを置き換えるものではありません。ツムラの各製品情報・添付文書でも、使用に際しては患者の「証(体質・症状)」を考慮し、改善が認められない場合は継続を避けるよう記載されています。

まとめ

めまいで使われる漢方は、どれも同じではありません。五苓散は、のどの渇きや尿量減少、むくみ、吐き気などを伴う水滞向け。 半夏白朮天麻湯は、胃腸虚弱や冷え、食欲不振、疲れやすさを伴う気虚向け。  当帰芍薬散は、冷え、貧血傾向、むくみ、月経や更年期の不調を伴う血虚・冷え向け。このように整理すると、違いがぐっとわかりやすくなります。

めまいがあるからといって、必ずしも漢方が必要とは限りませんし、逆に体質に合えば選択肢の一つになることもあります。大切なのは、症状だけでなく、体質や一緒に出ている不調も含めて考えることです。気になる方は、医師・薬剤師に相談しながら、ご自身に合った方法を見つけていきましょう。


4)苓桂朮甘湯(ツムラ39)

「水滞+気逆向け」と考えやすい漢方

苓桂朮甘湯は、添付文書では**「めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量が減少するものの次の諸症:神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛」**とされています。 [medical.ts...mura.co.jp], [medley.life]

五苓散と同じように水分の停滞が関係しますが、苓桂朮甘湯ではそれに加えて、動悸、のぼせ、ふらつき、立ちくらみなど、「気が上にのぼる」ような症状がポイントになります。ツムラの「めまいと漢方薬」でも、苓桂朮甘湯は**「『水』と『気』の上昇による症状(のぼせ、動悸など)を伴う場合に用いる」**とされています。 [medical.ts...mura.co.jp]

さらにツムラOTC製品情報では、苓桂朮甘湯は**「体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるもの」**に使われ、立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏などが示されています。また、処方解説では、ストレスによって症状が悪化しやすい方に適していますと説明されています。 [tsumura.co.jp]


患者さん向けには、苓桂朮甘湯は「水のめぐりの乱れに加えて、動悸やのぼせ、立ちくらみがある時に考える漢方」









5)沢瀉湯(たくしゃとう)

「急性の回転性めまい向け」と考えやすい漢方

沢瀉湯は、OTC製品の効能として**「めまい、頭重」とされ、体力に関わらず使用できると明記されています。構成生薬は沢瀉と白朮の2味**で、とてもシンプルな処方です。 [kegg.jp], [kotaro.co.jp]

コタローの製品情報では、沢瀉湯は、みぞおちあたりがつかえ、頭にものをかぶったような頭重感から、立つことや歩くことが難しくなったり、横になって目を閉じていてもグルグル回っているような激しいめまいに用いられると説明されています。 [kegg.jp], [kotaro.co.jp]

また、漢方薬局の解説では、沢瀉湯は急性のめまい、ぐるぐる回る回転性めまいに、よく頓服で用いられると整理されており、虚証や実証など体力に関わらず使いやすいと紹介されています。さらに、医療用エキス製剤にはないことも明記されています。 [kampo-do.jp]

患者さん向けにやさしく言うなら、沢瀉湯は「グルグル回る強いめまいが急に出たときに考えやすい漢方」と説明しやすいです。








 
 
 

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